特任研究員の高橋昴平さんの論文がCommunications Biology誌に掲載されました🎉
「性別」という語を聞いたとき、あなたはパッと何が浮かびますか?
最初にオスとメスの二つを浮かべる人が多いかと思いますが、それはあなたが人間だからかもしれません。
もしあなたが緑藻:プレオドリナ・スターリーだったら、オス・メス・バイセクシャルの三つを思い浮かべることでしょう。
プレオドリナ・スターリーのようにメス、オス、バイセクシュアル(両性型)の3個の性別が同時に存在する種をトリオシー種といいます。
では、世の中に雌雄異体種と雌雄同体種が多くみられる中で、トリオシー種は中間的で不安定なものに過ぎないなのでしょうか?
本研究ではプレオドリナ・スターリーのメス、オス、バイセクシュアルに対して新規全ゲノム情報を構築し、比較解析を行いました。
結果、性決定領域の遺伝子の大規模なゲノムレベルの再編成が起こり、3つの性が誕生したことが明らかになりました。
先ほども述べたように、これまでトリオシー種は雌雄異体種と雌雄同体種の中間的な状態と考えられてきましたが、ゲノムデータからトリオシー種の頑強性が支持されました。
これはメス、オス、バイセクシュアルという3種類の性別が共存しながら自然界で安定的に生存し続けることを示唆しています。
(高橋さんと培養中のプレオドリナ・スターリー)
楽しみながら、苦しみながら、ひたむきに実験と執筆に向き合う姿勢をいつも背中で見せてくれていました。
改めて論文掲載おめでとうございます
これからも頑張ってください!
Comments